監視カメラ設置の役割、効果
監視カメラを設置する意義
空き巣やストーカーなど犯罪を未然に防止
監視カメラを設置し、防犯意識の高さをアピールすることで、空き巣やストーカーといった様々な犯罪の抑止が可能です。
犯人に対して「監視されている」と意識付けすることで、身元特定を懸念して犯行を断念するケースも少なくありません。
警視庁も犯罪を抑止する方法の 1つとして、監視カメラを推奨しているため、設置することで一定の防犯効果が得られます。
駐車場への侵入や車上荒らしの防止
駐車場に監視カメラを設置することにより、車上荒らしや盗難などのリスクも軽減できます。
近年、車内の貴重品だけでなく、タイヤや自転車などが盗まれるケースも少なくありません。
監視カメラを設置すれば、犯行そのものを抑止し、万が一被害に遭った場合の証拠になります。
事件発生時の証拠を保存
監視カメラを設置すれば、空き巣や盗難などの実害があった場合も状況証拠を残せるため、スムーズな解決に繋がります。
高解析度の監視カメラを選び、犯人の顔や車のナンバープレートなど、証拠力の高い映像を記録できるようにしておきます。
外出中でもペットの様子を確認できる
監視カメラは犯罪防止だけでなく、ペットの見守りにも活用できます。
外出中でもネットワーク型 監視カメラであれば、スマートフォンを使用して、映像が確認できます。
特にフルタイムで働いている方など、日中家を空けることが多い方に重宝されます。
監視カメラを設置する際のポイント
死角を作らないように向きを調整する
監視カメラに死角があると監視の目を潜って侵入されたり、十分な証拠が残せなくなったりするため、防犯効果が下がってしまいます。
監視カメラの位置や向きなどをしっかりと検討し、全体を隈なく撮影できるように注意しながら設置します。
監視カメラの存在をアピールする
監視カメラを設置するだけでなく、「監視されている」と意識付けすることで、証拠映像から身元が特定されるのを懸念し、
犯行を断念させる効果が期待できます。
「監視カメラ設置中」、「24時間監視中」などと書かれたステッカーを目立つ部分に貼り、撮影中である旨を告示しましょう。
撮影範囲が広い場所は複数台設置
撮影対象となる場所の範囲が広い場合、監視カメラ 1台では全体を映しきれない可能性があります。
また、監視カメラからの距離が遠すぎると犯人の顔や挙動をはっきりと記録できない可能性もあるため、注意が必要です。
証拠力の高い映像を残すためにも範囲が広い場合は、複数台の監視カメラを設置し、全体を隈なく撮影しましょう。
侵入可能経路に対して奥から手前を撮影する
不審者が敷地に近づいたら真っ先に撮影できるよう、監視カメラは侵入経路の奥側に設置します。
侵入可能経路の手前側に設置すると犯人が画角に入る前に後ろ側から監視カメラを壊されてしまう可能性があるため、注意が必要です。
道路からよく見える場所に最低 1台は設置する
監視カメラは、道路からよく見える場所に設置するのが一般的です。
空き巣は侵入時にターゲットの家を下見するため、監視カメラを発見することで、身元の特定を怖がる可能性があるからです。
道路沿いにポールを建て監視カメラを設置したり、表札付近にステッカーを貼るなど、外からでも監視カメラの存在に気付きやすいように工夫しましょう。
監視カメラの設置に適さない場所
簡単に壊される場所
監視カメラを壊されると証拠になる映像が残せず、防犯効果はなくなります。
そのため、手に届きやすい位置やよじ登り易い柵の近くなど、壊されやすい場所は避けて設置しましょう。
光が強く当たる場所
朝日や西日、自動車のヘッドライトなどの強い光が監視カメラのレンズに当たると映像が記録できない場合があります。
常時証拠力の高い映像を残すために時間帯毎の光加減などを把握し、監視カメラを設置する向きには注意を払いましょう。
監視カメラを設置する際の注意点
法律に注意する
監視カメラの撮影データは個人情報に関わるので、個人情報保護法に違反しないよう注意が必要です。
万が一データが外部へ漏洩した場合、損害賠償請求や慰謝料請求に該当する可能性もあります。
トラブルにならないよう、近隣住民への事前説明を徹底し、映像データの管理には細心の注意を払う必要があります。
監視カメラの設置には告知義務がある
屋外に監視カメラを設置する場合、設置する側は監視カメラで撮影している旨を告示する必要があります。
監視カメラには近隣住民が映り込む可能性もあるため、事前に公表しておくことで、「隠し撮りをされた」といったトラブルの回避にも繋がります。
また、監視カメラの存在をアピールすることで防犯効果アップも期待できるため、ステッカーなどを使用して、撮影中であることを示しておきましょう。
セキュリティ対策、プライバシーに配慮する
監視カメラの映像は、プライバシーに関わるデータなので、取り扱いやセキュリティ対策には注意が必要です。
撮影データを第三者に見せたり、インターネット上に公開した場合、プライバシー侵害に繋がる可能性があります。
また、クラウド型 監視カメラの場合、インターネット上にデータが流出するリスクもあるので、暗号化や VPN 接続を徹底する必要があります。
撮影距離に注意する
監視カメラの機種によって、撮影できる距離の長さは異なります。
また、映像自体は残せても犯人の顔や車のナンバープレートが映らない可能性があるため、注意が必要です。
特に撮影範囲の広い屋外に設置する場合は、長距離撮影タイプを選びましょう。
穴開けが必要かどうか確認する
監視カメラには、設置の際に穴開け工事が必要なタイプがあります。
賃貸物件の場合、外壁や屋内の壁に穴を開けられない可能性があるため、事前にルールを確認したうえで機種を選ぶ必要があります。
取り付け位置は高すぎないのが理想
監視カメラの設置位置が高すぎる場合、不審者の頭だけが映り、十分な証拠が残せない可能性があります。
そのため、屋外に監視カメラを設置する場合は、3m ~ 3.5m の高さに取り付けるのが理想です。
監視カメラの効果的な設置場所(オフィス、店舗)
店舗の出入口付近
店舗の出入口付近に監視カメラを設置することで、万引きやトラブルが起こった際に犯人の姿を捉えることができます。
また、防犯目的以外に来客数の計測や顧客の属性把握など、マーケティングに活用できます。
レジ周辺
レジ付近に監視カメラを設置することで、防犯目的だけでなく、会計処理の間違いなどにもスムーズに対処できます。
高画質の監視カメラやズーム機能搭載の監視カメラであれば、レジ打ちの手元を撮影できるので、後から映像を見返したときに確認し易くなります。
また、セルフレジを導入している場合、監視カメラを併用することで、少人数のスタッフでも顧客の動向を把握することができます。
バックオフィス
バックオフィスには、金庫や重要な書類などが保管されているケースも多く、トラブルに備えて監視カメラを設置しておきます。
従業員が金銭や PC、機密書類などを持ち出すリスクもあるので、監視カメラによって不正行為を抑止できます。
但し、更衣室などに監視カメラを設置するのは望ましくないので、金庫やラック周辺などに絞って設置します。
売り場
売り場に監視カメラを設置することで、万引きや商品への悪戯、お客様同士のトラブルなどを防止できます。
小売店においては、商品棚の影など、従業員の目が届かない資格をカバーするのに最適です。
また、居酒屋などお酒を提供する店舗においては、飲酒によるトラブルの抑止にも効果的です。
トイレ周辺
万引きの手口として、未会計の商品をトイレまで持ち込み、カバンに入れて持ち帰るというケースがあります。
そのため、トイレの出入口付近には、監視カメラを設置しておきます。
但し、トイレの中を撮影した場合は、プライバシー侵害になってしまうため、トイレ内への監視カメラ設置は控えましょう。
駐車場や屋外
駐車場に監視カメラを設置することで、置き引きや車上荒らしとなどのトラブルに対処できます。
屋外に設置する場合は、夜間でも撮影できるように夜間撮影機能が搭載された監視カメラを選ぶ必要があります。
また、監視カメラを設置している旨、告示しておくことで、トラブルを未然に防ぐ効果も発揮します。
監視カメラの効果的な設置場所(マンション)
エントランス
不特定多数が出入りするマンションのエントランスは、不審者の侵入経路になり易いため、注意が必要です。
「監視されている」と意識付けすることで、犯人は身元の特定を懸念するため、犯行を抑止できる可能性が高まります。
監視カメラを設置し、「警戒中」という旨を告示することで、一定の防犯効果が得られます。
駐車場、駐輪場
車上荒らしや車への悪戯、盗難などの対策として、駐車場、駐輪場には監視カメラを設置します。
マンションの場合は、撮影範囲が広く、死角ができ易いため、複数台のカメラを使用して、全体を隈なく撮影できるように工夫が必要です。
エレベーターホール、1階階段登り口
エレベーターホールや階段登り口は、入館者が必ず通る場所なので、撮影しておくことで、万が一不審者が侵入した際の証拠を残しておくことができます。
エントランスと同様に監視カメラの存在自体が抑止力に繋がるため、見え易い場所に監視カメラを取り付けて、「撮影中」と告示するのがお勧めです。
ゴミ捨て場
ゴミ捨て場に監視カメラを設置すれば、ルール違反や外部からのゴミの持ち込みを防止できます。
万が一トラブルが発生した場合、映像証拠を残しておくことで、犯人を特定する手掛かりに繋がります。
ポストの受け口
ポストの受け口は、盗難や悪戯などのトラブルが起きやすい場所です。
郵便物が盗まれると生年月日や家族構成などの個人情報漏洩に繋がるリスクが高まります。
不特定多数が出入りするマンションのポストは、不審者に狙われ易いため、「抑止」と「証拠映像」の観点から監視カメラの設置を推奨しております。
監視カメラの効果的な設置場所(戸建て)
玄関
家の玄関は、空き巣やストーカーなどの不審者が姿を現しやすい場所なので、特に監視を強化しておきたい場所です。
玄関に監視カメラを設置する場合、本体の存在感が強く、防犯効果の高いボックス型やバレット型がお勧めです。
また、設置効果を高めるためにステッカーなどで、「監視カメラ設置中」という旨を告示しておきます。
駐車場、駐輪場
駐車場に監視カメラを設置することで、車上荒らしや車への悪戯、盗難などの対策に繋がります。
近年、ネット転売が手軽にできるようになった影響で、タイヤや自転車、子供用遊具などが盗まれる被害も増えているため、注意が必要です。
駐車場が広い場合は、死角ができないよう監視カメラを複数台設置したり、拡大の精度が高い「光学ズーム機能」搭載モデルがお勧めです。
庭、一階掃き出し窓、ベランダ
庭に繋がる掃き出し窓やベランダも空き巣の侵入口となりうるため、予め監視カメラを設置しておくと安心です。
表通りからよく見える位置に取り付け、「監視中」と告示しておくことで、不法侵入の抑止力アップも期待できます。
勝手口
勝手口は、玄関口と違って、公道や近隣住居から見えにくく、死角になりやすいため、特に警戒が必要です。
人目に付きにくい分、侵入経路にもなりやすいので、空き巣を威嚇するために監視カメラを設置し、警戒中であることを示しておきます。
人感センサー付きのライトと併用すれば、高い防犯効果が期待できます。
リビング(屋内)
屋内に監視カメラを設置する場合は、各部屋への動線になりやすいリビングに取り付けるのがお勧めです。
屋内を移動する際に通過する可能性が高いリビングを撮影しておくことで、万が一空き巣が侵入した場合に証拠を残しやすくなります。